◆コンビニ恋愛◆




「ミヒロはさ、」



おにぎりを食べて一息ついた時、橘は言った。






「…俺のことを、好きって気持ちが最初から薄かったみたい」



「…どういうこと?」



「告白したのも俺やったし、なんでも俺からしか言わへんかったし。デートの誘いとかもミヒロからは言われたことない。それに気付いたのは別れてからやった」




ギィィィ…



橘は感情を抑えるためにか、少し錆びたブランコをこいだ。




「…だから?感情が薄くても成り立ってたやろ。結果1年も付き合ったんやんか」


ミヒロちゃんへの嫉妬かわからないけど、気付くと冷たく言い放っていた。




「1年続いたんは俺の一方的な想いを踏みにじるんが気ぃ悪かったから、ミヒロがずっと隠してた結果や」



「なら、あたしが―」




あたしが、




今度は橘を幸せにしてあげる。



















そんなことを、言っていた。



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