Be impatient
自分から言うのは恥ずかしいが、「好き」だと言う気持ちをどうやら私は隠せないみたいだ。

普通にしてても彼の事が好きだと言う事は、私を良く知る人から見ればバレバレなんだとか。

だから、ひょっとしたらヤナギさんも気付いているのかもしれない。


私は書類とパソコンの画面を交互に見ながら、ヤナギさんに頼まれた仕事をこなして行く。

私はヤナギさんのアシスタントとして、3ヶ月前から一緒に仕事している。

最初、愛想悪いと思っていたヤナギさんだったが、一緒に仕事をしていくにつれそんな事はなくなった。

どうやら、人見知りなんだそうだ。

今ではそんなヤナギさんも素敵だと思ってしまう私は、本当に重症。

チラっと横目で盗み見ると、受話器を肩に挟みながらパソコンの画面と睨めっこ。

その姿に、胸がキュンとする。

そんなヤナギさんを気付けばじっと見つめてしまっていた。



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