あなたとわたしの診察室~医大生と看護学生~
「・・・希!・・・瑞希!」
「・・・え!?」
考えすぎて、啓太の声が耳に入ってなかった。
「お前、何考えてた?」
「・・・何も?」
「嘘言うな。顔に書いてんだよ。」
顔になんか書いてないもん。
そう思いながら啓太から顔を背けた。
「周りにどう思われてもいいんだよ。瑞希は俺の女だ。周りなんか気にすんな。」
正直、周りの目が気になる。
私が啓太の彼女でいいのかなって。
私じゃ合わないんじゃないかって。
でも、啓太にこう言ってもらえると気が楽になるんだよね。
気持ちが軽くなったところで、私たちは家に帰った。