【短編】366日
なんか、変。
いつもか。
「――ははは。」
寂しいよ。
一人はいや。
嫌い、大嫌い。
私は自分の部屋に戻って
隣の窓へ目をやった。
窓を開けて、隣の家の
窓をノックした。
「――なんや?」
窓の向こうから聞こえてきた
――愛しい君。
「楓、そっちいってもいい?」
こんなこというの私じゃないみたい。
「……くれば?」
そういって窓を開けてくれた。
「うん。」
「本間お前なんや?
くんなゆうたり、
いかへんゆうたり、
行きたいゆうたり。
わけわからん。」
本当にそうだ。
「寂しい」
私、なにいってんの。
これが熱のせいだったらいいのに
こんなの恥ずかしすぎる。
「は?
お前らしないやん。」
「…楓…会えないの
寂しい。」
初めてこんなに素直なれたの
「はぁ?
わけわからん。」
私もわかんないよ
「…………一度しかいわない」
「だからなにがやねん」
最初で最後の……
「楓が好き」
告白。