恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~


「自分の本当に大切なオンナには……人前で肌をさらしてほしくない……」


思わず、おにーちゃんが言った言葉を繰り返していた。


「そ、ソレって……ソレって、もしかして……おにーちゃんにとって……あ、あたしが本当に大切なオンナ……だってコト?」


恐る恐る、そしてひとことひとこと確認するように、おにーちゃんに訊いた。


すると、おにーちゃんはこう答えてくれた……、


「当ったり前ぇだろ? お前はオレの妹みてぇなもんなんだからな」


……って。


「………」


あたしはまっすぐにおにーちゃんの目を見る。

おにーちゃんの目は、一点のくもりもなく澄み切っていた。


「おにーちゃん……」
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