恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~
Act.11 「夜明けのコーヒー」
日曜日の遊園地には、2通りのニンゲンしかいない。
遊ぶヒトと働くヒト。
あたしはといえば、家族連れやカップル、友達同士が楽しく遊んでいる日曜日に、働いているほうのヒトに当てはまる。
あたしのバイト先は遊園地・東京メリーヒルズ内のカフェ。そこでピンクを基調としたメイド風の制服でウエイトレスをやっている。
「お待たせいたしました、ご注文のイチゴシェイクです」
笑顔でそう言って、テーブルにシェイクを置こうとするあたし。
そんなあたしに向かって、家族連れの中の父親らしき男のお客さんが笑顔だけど、ちょっと迷惑そうな顔で声を上げる。
「あのぅ、僕ら、ソレ頼んでませんけど」
「えっ……」
「桃ちゃん、隣のテーブルのお客さま」
ひとつ挟んだ奥のテーブルで接客していた黄ぃちゃんが教えてくれた。
見ると、隣のテーブルの友達同士らしきグループの中から、おとなしいそうな感じの黒髪の女のお客さんが申し訳なさそうな顔をして、あたしのほうをじっと見ていた。
「す、すいません、失礼しましたっ……」
遊ぶヒトと働くヒト。
あたしはといえば、家族連れやカップル、友達同士が楽しく遊んでいる日曜日に、働いているほうのヒトに当てはまる。
あたしのバイト先は遊園地・東京メリーヒルズ内のカフェ。そこでピンクを基調としたメイド風の制服でウエイトレスをやっている。
「お待たせいたしました、ご注文のイチゴシェイクです」
笑顔でそう言って、テーブルにシェイクを置こうとするあたし。
そんなあたしに向かって、家族連れの中の父親らしき男のお客さんが笑顔だけど、ちょっと迷惑そうな顔で声を上げる。
「あのぅ、僕ら、ソレ頼んでませんけど」
「えっ……」
「桃ちゃん、隣のテーブルのお客さま」
ひとつ挟んだ奥のテーブルで接客していた黄ぃちゃんが教えてくれた。
見ると、隣のテーブルの友達同士らしきグループの中から、おとなしいそうな感じの黒髪の女のお客さんが申し訳なさそうな顔をして、あたしのほうをじっと見ていた。
「す、すいません、失礼しましたっ……」