恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~
「ん? “起きて”って……」
誰かにカラダをユサユサ揺らされて、目を開けると、ぼんやりとした視界の中に、バンソウコウだらけの紫苑さんの顔が見えた。
ガラス窓の向こうはスッカリ日が暮れていて、あいかわらず大粒の雨が降り続いている。
今のは……夢?
どうやら紫苑さんのクルマの助手席に乗って、浅草の警察署を目指してるうちに、眠ってしまったみたい。
意を決しての社長への直談判で、そーとー気が張っていたせいか、その後、おにーちゃんが罪に問われないと分かってスッカリ安心したこともあって、走るクルマの心地よい振動に揺られながら、身もココロも思いっきりリラックスしてしまったんだと思う。
「おにーちゃん……どうなったんですか?」
「桃香ちゃんがあんまりグッスリ眠ってるから、起こすのもかわいそうだと思って、ひとりで手続きを終わらせてきたよ。ホントはもっと寝かせておいてあげたかったけど、もうすぐセンパイ出てくると思うから」
「あ、ありがとうございます」
誰かにカラダをユサユサ揺らされて、目を開けると、ぼんやりとした視界の中に、バンソウコウだらけの紫苑さんの顔が見えた。
ガラス窓の向こうはスッカリ日が暮れていて、あいかわらず大粒の雨が降り続いている。
今のは……夢?
どうやら紫苑さんのクルマの助手席に乗って、浅草の警察署を目指してるうちに、眠ってしまったみたい。
意を決しての社長への直談判で、そーとー気が張っていたせいか、その後、おにーちゃんが罪に問われないと分かってスッカリ安心したこともあって、走るクルマの心地よい振動に揺られながら、身もココロも思いっきりリラックスしてしまったんだと思う。
「おにーちゃん……どうなったんですか?」
「桃香ちゃんがあんまりグッスリ眠ってるから、起こすのもかわいそうだと思って、ひとりで手続きを終わらせてきたよ。ホントはもっと寝かせておいてあげたかったけど、もうすぐセンパイ出てくると思うから」
「あ、ありがとうございます」