恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~
× × ×
その後も、ますます雨が激しくなってきたもんだから「少し雨足が弱まるのを待とう」ってことで、すでにシャッターの下りた酒屋さんの軒下で、しばし雨宿りをすることにしたあたしとおにーちゃん。
まだそれほど遅い時間じゃなかったけど、あたりの人通りはぱったり途切れ、なんてゆーか、みんなはとっくにもう家に帰っちゃってるのに、あたしたちふたりだけがおいてけぼりをくらってしまったみたいな淋しさを感じていたときだった。
ピロピロリ~ン♪
……と、そこへおにーちゃんのケータイにメールが届いた。
パカッとケータイを開いたおにーちゃんは「おっ、やまぶきちゃんからだ~♪」なんて言って喜んでるけど、あたしはソレを聞いた瞬間、息が止まりそうになってしまった。
鼻歌まじりでメールを読みはじめたおにーちゃんの表情が見る見る雲っていくのが、チカチカと早い周期で点滅を繰り返す軒先の蛍光灯の下でもハッキリ分かる。
「ハハッ、婚約解消だってよ♪ まさに“泣きっ面にハチ”だな♪ ついてねぇときは、とことんついてねぇもんだ♪ しかしフツーこんなことメールで知らせてくるかァ?」
その後も、ますます雨が激しくなってきたもんだから「少し雨足が弱まるのを待とう」ってことで、すでにシャッターの下りた酒屋さんの軒下で、しばし雨宿りをすることにしたあたしとおにーちゃん。
まだそれほど遅い時間じゃなかったけど、あたりの人通りはぱったり途切れ、なんてゆーか、みんなはとっくにもう家に帰っちゃってるのに、あたしたちふたりだけがおいてけぼりをくらってしまったみたいな淋しさを感じていたときだった。
ピロピロリ~ン♪
……と、そこへおにーちゃんのケータイにメールが届いた。
パカッとケータイを開いたおにーちゃんは「おっ、やまぶきちゃんからだ~♪」なんて言って喜んでるけど、あたしはソレを聞いた瞬間、息が止まりそうになってしまった。
鼻歌まじりでメールを読みはじめたおにーちゃんの表情が見る見る雲っていくのが、チカチカと早い周期で点滅を繰り返す軒先の蛍光灯の下でもハッキリ分かる。
「ハハッ、婚約解消だってよ♪ まさに“泣きっ面にハチ”だな♪ ついてねぇときは、とことんついてねぇもんだ♪ しかしフツーこんなことメールで知らせてくるかァ?」