恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~

「おにーちゃん!」

「お前!」


……って、なんで最後はこんなになっちゃうんだろ。もうヤダ。

クチを開けばすぐコレだ。


「よぉーし、こーなったら、さっきのお返しだ!」


言い終わるなり……、



チュッ



……と、おにーちゃんに音速キッス!!

ケンカがイヤなら、キスしておにーちゃんのクチをふさげばいいんだ♪


「…って、オイ、いきなりかよ!?」


音の速さで終わる一瞬のキスだったけど、おにーちゃんのココロにショックを与えるには、じゅうぶんすぎるほどの必殺攻撃だった。

「どぅ? もっと長くキスしたいでしょ? だったら早く、1秒でも早くあたしをおにーちゃんのカノジョにしなさいよねっ」
< 259 / 263 >

この作品をシェア

pagetop