恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~

パンパンと手を叩いて拝みたいくらいのキモチにさえなる。



      ×      ×      ×



お昼過ぎに午前中休んでたパートのスミレさんがお店に来たんで、バトンタッチをしたあたしは、ひとりでテレビを見ながらお昼ゴハンのカップラーメンをすすった。



ピロピロリ~ン♪



……と、そのときテレビのコマーシャルソングに混じって、ケータイメールの着信音が聞こえてきた。

テーブルの上に置いていたケータイを手に取って見ると、おにーちゃんからのメールだと分かった。


『今週末、もし予定とかなかったら久しぶりに泊まりに来るか? 一晩あれば話だってじゅうぶん聞いてやれると思う』


「おにーちゃん……」

昨夜あたしが『もうダメ……』なんてメールを送ったもんだから、あのあともずっと気にかけてくれてたんだと思う。
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