恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~
「あによっ!」
「あんだよっ!」
まゆを吊り上げてにらみあうあたしとおにーちゃんの視線のちょうど中間地点に火花がバチバチとスパークしてるのが、まるで目に見えるようだった。
あ~もぅ、ヤダ。なんでこーいう展開になっちゃうワケ?
おにーちゃんのこと、もちろんキライなわけないんだけど、ココロの素顔を隠そうとする過剰なガードが、逆に彼を怒らせてしまう。
なんてゆーか、自分自身の感情の持っていき方が分からないってゆーか、自分でもどうしたらいいのかよく分からないんだよね。
そして自分にうんざりする、“なんて厄介で、扱いづらいお年頃なんだろ”って。
結局、その夜はおにーちゃんの部屋に泊まったんだけど、とてもじゃないけど悩み話を聞いてもらえるような雰囲気じゃなくて、あたしはベッド、おにーちゃんはフローリングの床に、それぞれ敷いた蒲団を頭からかぶって早々にフテ寝してしまった。
それにしても……、
それにしても、そのときは臨戦体勢のコーフン状態で冷静に考えることもできなかったけど、おにーちゃん、ちゃんとカノジョがいるはずなのに、なんであたしとの結婚話なんか持ち出してきたんだろ―――――
「あんだよっ!」
まゆを吊り上げてにらみあうあたしとおにーちゃんの視線のちょうど中間地点に火花がバチバチとスパークしてるのが、まるで目に見えるようだった。
あ~もぅ、ヤダ。なんでこーいう展開になっちゃうワケ?
おにーちゃんのこと、もちろんキライなわけないんだけど、ココロの素顔を隠そうとする過剰なガードが、逆に彼を怒らせてしまう。
なんてゆーか、自分自身の感情の持っていき方が分からないってゆーか、自分でもどうしたらいいのかよく分からないんだよね。
そして自分にうんざりする、“なんて厄介で、扱いづらいお年頃なんだろ”って。
結局、その夜はおにーちゃんの部屋に泊まったんだけど、とてもじゃないけど悩み話を聞いてもらえるような雰囲気じゃなくて、あたしはベッド、おにーちゃんはフローリングの床に、それぞれ敷いた蒲団を頭からかぶって早々にフテ寝してしまった。
それにしても……、
それにしても、そのときは臨戦体勢のコーフン状態で冷静に考えることもできなかったけど、おにーちゃん、ちゃんとカノジョがいるはずなのに、なんであたしとの結婚話なんか持ち出してきたんだろ―――――