恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~
でも、なんで実の兄のように慕っている彼に対して、こんなかわいげのない態度をとってしまうのか、実際、自分でもよく分からなかった。
ただ彼のことを素直に「おにーちゃん」と呼ぶことが、なんかめっちゃめちゃ恥ずかしかったっていうことだけは、まず間違いない。
だからココ最近では彼のことを「おにーちゃん」ではなく、ずっと「赤井氏」と呼び続けている。
「昔はピンクもオレのこと、“おにーちゃん、おにーちゃん”って言いながら、四六時中追いかけまわしてたのになァ……あ~ァ、あの頃はもっとかわいかったのになァ……」
そう言って遠い目をするおにーちゃん。
ちなみに言うまでもなく“ピンク”というのは、あたしのコト。
理由は名前が沢尻桃香(さわじりももか)で“桃”だから。
「認めたくないよね、幼さゆえのあやまちってヤツは」
「…って、お前はピンクの彗星かよっ」
「そのギャグ、オタクじゃないと分からないと思うよ」
冷めた感じで言うあたし。
「ウルセー。それより早く乗れよ」
ただ彼のことを素直に「おにーちゃん」と呼ぶことが、なんかめっちゃめちゃ恥ずかしかったっていうことだけは、まず間違いない。
だからココ最近では彼のことを「おにーちゃん」ではなく、ずっと「赤井氏」と呼び続けている。
「昔はピンクもオレのこと、“おにーちゃん、おにーちゃん”って言いながら、四六時中追いかけまわしてたのになァ……あ~ァ、あの頃はもっとかわいかったのになァ……」
そう言って遠い目をするおにーちゃん。
ちなみに言うまでもなく“ピンク”というのは、あたしのコト。
理由は名前が沢尻桃香(さわじりももか)で“桃”だから。
「認めたくないよね、幼さゆえのあやまちってヤツは」
「…って、お前はピンクの彗星かよっ」
「そのギャグ、オタクじゃないと分からないと思うよ」
冷めた感じで言うあたし。
「ウルセー。それより早く乗れよ」