恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~


「あ~、終わった、終わったァ~」


そのとき楽屋の外から、なにやらガヤガヤ言いながら近づいてくる数名のヒトたちの足音が聞こえてきた。

バタンっ

そしてドアが開くと、カラダにピッタリと密着した派手な原色カラーの全身タイツを着た若い男女が次々と部屋に入ってきた。

さっきステージでヒーローショーをしていたヒトたちみたいだ。

「おぅ、ヒデさん、お疲れ~」

「お疲れさん」

「お疲れさまですぅ~」

先に楽屋に入っていたおにーちゃんに気づいて、みんなが次々と声をかけてくる。



「英雄くん、お疲れ~♪」



……と、そこに全身ピンクに超ミニスカートというセンタイピンクのコスチュームの女のコが姿を現した。

「よぅ、白鳥(しらとり)、お疲れ」

「…って!?」
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