君のモノ



俺は彼女をベッドに押し倒した。



彼女は瞑っていた目を開ける。


初めは事態を把握できて
いなかったようだが、
数秒後に理解したようだった。

顔か青ざめている。


こいつは自分のしたことの
危なさをわかっていたのか?




「ま、待って…」


「自分が言ったんだろ」


手を伸ばして、俺を押し退ける。

その手は震えていた。


それを退けようと手を掴むと
案外簡単に外れた。

怖くて力が入らないのか。




怯えた表情に、顔を近づける。



「………ぃやっ…!」

彼女は顔を逸らす。



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