君のモノ



「恋愛感情とかそういうのは無し
もし好きになったら、
そん時は出て行っていいから…

恋愛は辛いだけだろ?
だからそれは約束する。
……だめか??」



もうキちゃってるんじゃないか?

引き留めて、有り得ない提案を
するにとどまらず、
更にそれを押すように条件まで
出してしまった。



しかし彼女の返事は
予想とは正反対だった。


「…うん。いいよ」


少し間を開けて、
確かにその口から放たれた返事。


耳を疑ってしまった。

言ったのは自分なのだが
信じられない。



< 16 / 41 >

この作品をシェア

pagetop