君のモノ
彼女の過去
約束した後、
俺は言葉を付け足した。
「ここに居れば、
飯だって食わせてやれる。
それに寒くねえだろ?
しかもぐっすり眠れる。
お前にとっても俺にとっても
プラスになるだろ…?」
俺の願いで
ここに居てもらうのだから、
出来る限り不自由無くして
あげたいんだ。
不自由ではなかったと
思っているが、
幸せだったのだろうか。
それだけは自信が持てない。
彼女は、自分が居たことで
俺がどんなに救われたか、
幸せだったか、
知っているんだろうか?
彼女と出逢って、後悔なんてしてない。
俺は、希未と出逢えて
久々に人の温かさを感じたんだ…