君のモノ



─コンコン



「失礼します」


ノックして、
社長室のドアを開く。




「おお、湊か」


社長室からの景色を
眺めていたのか、
背を向けていた親父は
振り返ってそう言った。



それから6、7分話した。

ほとんどが仕事の話だったが、
途中から結婚の話になった。

最近は、そのパターンが多い。


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