1人のお嬢様の願い

リーンリーンリーン……――

「あ…鐘鳴ってる…。」

HR終わったんだ…

「わ、私もどるね!岬、また今度。」

「おぉ――。じゃあな。」

ベットから立ち上がった。

「あれ…?岬…授業は?」

「あぁ―?俺は行かねぇ。行っても得するわけじゃないし。」

「いつも、行ってないの?」

「まぁな。たまに行ってるけど、行かなくても分かるし。」

そうだったんだ。
だから、私岬のこと知らなかったんだ。

「そう…。じゃあ。」

歩未先生に挨拶して保健室からでると、いきなり叫ばれた。

「しぃちゃぁぁあんっっ!!」

「(οдО;)?!」

振り向くと凪百合と都流羽がたっていた。

「凪百合。ものすごくうるさいですよ。」

固まったまんまの私を見ながら、都流羽が言った。

「な、凪百合…都流羽…。どうしたのよ?」

「どうしたって!HRいなかったでしょっ!」

「いや…そうだけど?」

凪百合の迫力が……
いつもの凪百合からは想像のつかいオーラをだしている。


「それで、私は転校生に校内案内しなくちゃいけなくなったのっっ!」

あらま……

「しぃちゃん、聞いてるの?!」

「えっ…うん、聞いてるよ。」

「じゃあ、私のかわりに転校生に校内案内してねっ!」

校内案内……
は…?

「えぇぇえ――っっ!」
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