1人のお嬢様の願い
3:『一般人』
予鈴が鳴って皆が自分の席に移動している頃、私は自分の席をたった。

「詩依良?保健室ですか?」

都流羽が少し私の方を見て聞いた。

「えぇ。いちいち転校生の紹介を聞くのも面倒…。
それに…先生に変な役割を与えられるのは嫌だもの。」

「……そうですね。」

都流羽は小さく頷きながら、目を細めた。

「じゃあ…都流羽お願いするわ。」

「えぇ、分かりました。」

そう言った都流羽はもう前を向いていた。



教室を出て保健室に向かう途中、職員室の前を通った。
職員室の外でキョロキョロしてる男子を横目でみながら。


あれが…転校生。
キョロキョロしすぎでしょ……。

まぁ私の学校はお金持ちが来ているわけで。造りも、それなり。




それにしても…キョロキョロしすぎ……。

そんなことを考えていたら保健室についた。

ガラガラガラ―…

「歩未先生。三橋乃です。」
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