ご主人様は我儘あたし様サマ



胸が高鳴る。


いつの間にか腕を組んだ友里は海の方に視線を向けながらごにょっと言った。


「西紀よりあんたと付き合ったほうがマシ…ってただ思っただけなんだからね!
勘違いしないでよ!」


鈍感とか人には言えなかった。


それに前言撤回。

俺はこの頬を赤くしながらそっぽを向くツンデレ我儘お嬢様が好きらしい。


あぁ、なんか聞いたことある。

恋はするものじゃなく落ちるものだ、って。


…俺、どこで落ちたの?




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