Darkness Butterfly
微笑ましく見てんじゃねぇよ!!助けろや!
あたしのネクタイを掴む良壱。
「海?」
「川もある、デカいの。」
言いたい事はわかる。
ちなみに、あたしはそんな事はしない。
それにそんな事をするなんてヤクザか組合の人だけだと思ってた。
「言わねーんなら、沈めんぞ。」
…そんな事。
ということは、良壱は沈めた事がおありってことかい??
「遠慮させていただきます。」
あたしは丁寧に断った。
「まぁまぁ、その話は良壱の家に帰ってからでいいじゃん。」
沈められる前、夏弥は微笑んで言った。
ありがとう、夏弥…。
さっきの事は前言撤回する。
「お前、泊まる事。家族に言ってきたか?」
良壱の言葉に、少し視線が泳ぐ。
そして、あたしは無理に笑顔を作って答えた。
「うん、言ってきた。」
と。