Darkness Butterfly
はっと体を起こすと、良壱が驚いた顔をしてこっちを見てた。
「…大丈夫か?」
掠れた声だったから、多分寝てたんだと思う。
「何が。」
「うなされてた。」
「水。」
良壱を越そうとしたら、お腹回りに腕をまわされた。
動けない。
「寝ぼけてる?」
「寝ぼけてねぇ。」
水、飲みに行きたいんだけど。
「良壱も水、いる?」
あぁ、だか、おー、だか言った良壱はベッドから降りた。
あたしから腕を解いたら1人で行ってしまった。