Darkness Butterfly

良壱はもう行ってしまったらしい。

「大きいね。」

「結構来るから。」

キョロキョロと周りを見ると気付いた。

ここ、アキヒトさんの縄張りなんだなって。

「そういえば、那瑠。おめでとう。」

後ろからの夏弥の声に驚いた。

「何の事?」

「良壱と付き合ってること。」

後ろを見ながら聞く。

夏弥がひとつの扉に入ったから、慌てて後を追った。

「誰から聞いたの?」

夏弥の顔を覗きこみながら言う。
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