Darkness Butterfly
「あ、携帯買ったよ。」
雨水は嬉しそうにメアドと番号を教えてくれた。
「那瑠ちゃんて…。」
「那瑠ちゃん!」
珍しくそう呼ばれて、嬉しく思う。
雨水は、キョトンとあたしの顔を見ていた。
「那瑠でいいよ。年下だしね。」
「年下なの!?」
また驚いた顔をされた。
雨水とあたしはもう入ろう、と入り口に行く。
そうしたら、後ろからバイクの光が見えた。
誰だよ、と眉を潜めて振り返ると女が見えた。