Darkness Butterfly

雨水も後ろを振り返っていて、戸惑った顔をしてた。

あたしは雨水の背中を押す。

「大丈夫、海の所行こー。」

とテキトーにごまかして後ろを睨んだ。

海の所に雨水を届けて、良壱の隣に座った。

「ね、外に女来たよ。」

良壱に言ったんだけど、夏弥までこっちを見た。

「そうか。」

あたしは棒キャンディーを口にまた入れる。

良壱は左手であたしのぶらついていた右手を握った。

びっくりして聞く。

「良壱?」

「あ?」
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