Darkness Butterfly
期待
授業はちゃんと受けはしないものの、この高校にはテストという存在があるらしい。
二学期の期末試験の結果…。
「悲惨だな。」
「悲惨だね。」
「悲惨だよ。」
あたし達は、自分のテストを見ながら口を揃えた。
寒くなって来たし、そろそろセーターを着ようかなと思う。
テストを鞄に入れて、二人の後を追い廊下を歩くと、見慣れた顔。
「皐月、雅。」
中庭で座り込んでる二人の姿に声をかける。
「蝶々さん、こんにちは。」
無邪気に笑う雅。
「どうも。」
どうやらネクタイを見ると、二人共三年生らしかった。