Darkness Butterfly

良壱は悠々と夏弥のいた場所に座る。

「ありがとう」と夏弥に言って、あたしも壁と良壱に挟まれた。

「本当にお似合いですね。」

正面に座るアキヒトさんが言う。

「背の高さは似合ってねぇけどな。」

隣の良壱がメニューを渡してきて、皮肉を言う。

『今すぐ君を殴りたい気がするよ』

と言いたい所だけど、少し考えた。

「決まったか?」

「酎ハイ。」

「止めとけ。」

「何で?」

「お前、すぐ酔うくせに酒癖悪そうだから。」

と失礼極まりない事を言って、あたしに烏龍茶を注文してくれた。

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