Darkness Butterfly

はたから見たら、あたし達って並んで恋人同士に見えるのだろうか。

今の今更だけど…この身長差だと。

もしや兄妹に見られたりするのでは…!

大体15cm程の身長差をどうしたら、詰められるんだろうーー…?

「…高いヒールの靴が欲しい。」

「はぁ?」

隣から意味不明だ、というため息が聞こえた。

「身長差が…。」

「竹馬でもしてろ。」

ふざけた答えが返ってきて、頭に隕石が落ちたような痛みを感じた。

なんだかスッゴい落ち込んだ。

落ち込んで、壁に持たれかかってると後頭部を優しく叩かれた。

良壱は左肘をテーブルに立てて顔を乗せて…あたしの方に手を延ばしていた。

「…身長なんて気にしてねぇよ…。」

そんな優しい笑い方で、言葉を吐いた。

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