Darkness Butterfly
自分の家に帰って、少しだけ涙を流した。
家に土足で上がる悲しさと静寂に押し潰されそうになって泣いた。
朝になったら、ちゃんと学校に行く。
外に出ても、良壱も夏弥もいなかった。
こんな独りきりが、懐かしかった。
少し前ーー3ヶ月前は独りだったのに。
いつの間にか、人が、良壱と夏弥が隣にいた。
馬鹿げた考え。
人に依存したら、いけない。
その人がいなくなってしまったら、壊れてしまうようなら一緒にいたくない。
そういうような考え方を持っていたのに…。
「あたし、変わったかもしれない…。」
中庭で、静かに呟いた。