Darkness Butterfly
やる事は決まっていた。
「…へぇ、ひとりでお出ましかい?」
ボブカットの色を抜いた髪の女が前にいた。
相当だな。
薬をやってるって見てわかる。
あたしは眉を潜めて、言った。
「入ってあげてもいい。」
今のこいつ…南の女の下の奴には、もってこいの話だと思う。
「蝶々ってのは、落ちぶれてるね。わざわざ、格を下げてまでここに来たいの?」
「そう。」
馬鹿なこの女は、それを快く受け入れる。
そして、この女はそれを夜の世界に広める。
一週間だけ。と心に決めていた。
それくらい待てば、夏弥のチームの人間に闇討ちをした奴らが動くと思ったから。