Darkness Butterfly
傷
「どこにいるの?」
そう聞いた。
『家にー…』
良壱の言葉を最後まで聞く事なく、肩に痛みが走った。
痛みなんて生易しいもんじゃなかった。
そして、後ろから腕を掴まれて壁に押し付けられる。
あたしは呻き声を上げることなく、ミゾオチに蹴りが入る。
…誰だ、こいつら。
咳き込んで、頭をフル回転させる。
周りには5、6人。
そこまで考えて、やっと分かる。
闇討ちだ。
フラフラ歩いてないで、ちゃんと確認すべきだった。
「…女なんだろ?」
「ヤれんじゃん。」
そんな声を浴びさせられて、胸倉の服に手が延びる。