Darkness Butterfly


「どこにいるの?」

そう聞いた。

『家にー…』

良壱の言葉を最後まで聞く事なく、肩に痛みが走った。

痛みなんて生易しいもんじゃなかった。

そして、後ろから腕を掴まれて壁に押し付けられる。

あたしは呻き声を上げることなく、ミゾオチに蹴りが入る。

…誰だ、こいつら。

咳き込んで、頭をフル回転させる。

周りには5、6人。

そこまで考えて、やっと分かる。

闇討ちだ。

フラフラ歩いてないで、ちゃんと確認すべきだった。

「…女なんだろ?」

「ヤれんじゃん。」

そんな声を浴びさせられて、胸倉の服に手が延びる。


< 193 / 300 >

この作品をシェア

pagetop