Darkness Butterfly
なんでこんな所に、雨水がいるの?
そういえば、ここは海の所のブロックか。
「…大丈夫?連絡より止血した方が良いのかな?救急車!呼ばないと。」
パニック状態の雨水にあたしは顔を上げた。
「那瑠ちゃん?」
「…海の番号わかる?」
静かに頷く。
「電話して。」
諭すようにゆっくりと言う。
どっちが怪我人だか、これじゃわからない。
あたしは立ち上がる。
「痛くない?」
「大丈夫?」
「肩組もうか?」
雨水は気遣う言葉をかけてくれた。