Darkness Butterfly

今から起きられない。

あたしは、狸寝入りを決めた。

「最近、よく泣く。」

「確かに、泣きそうな顔はしてるけど。泣いてんの?」

アキヒトさんは会話に入ってこない。

夏弥の唸り声が聞こえてくる。

そんなに真剣に悩んでもらうと、困る。

「…良壱、那瑠の事襲ったとか?」

冗談なんだか本気なんだか分からない声を出した夏弥。

例え、冗談であっても怒りのオーラを出す良壱になんでそんな事を言うのか。

「襲ってねぇよ。」

明らかに、上等だてめぇ、と言いそうな口調。

「ヤってないの?」

「ヤった。」

…何故。

何故、男はそんな会話が出来るんだろうか…。


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