Darkness Butterfly

外に出ると、すっごく寒かった。

空は青く澄んでいるのに…。

「遅れんぞ。」

遠い目で青空を見上げていると、隣から良壱が言った。

「寒い。」

「人混みに入れば暑くなる。」

その言葉を信じて、あたしは良壱の後を歩く。

「バイクじゃないの?」

「アキヒトの車だ。」

ふうん、と言う前に質問した。

「目付けられてるってこと?」

あたしは良壱の隣に並んだ。



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