Darkness Butterfly
「新年にそんな話させてごめん。」
「気にしてないよ!それに、その時は友達がいたし、今は海がいるから…。」
良壱の体にも傷がある。
それを見た時、辛くなった。
過去の重さは、ハンパない。
だから、人は1人じゃ生きていけないんだ。
「それに、那瑠ちゃんに言えて良かった。」
穏やかな顔で雨水が微笑むから、あたしも微笑んだ。
しばらくして、雨水の携帯が鳴った。
『…雨水!』
その声の大きさに、あたしも雨水も驚いた。