Darkness Butterfly

倉庫の中の部屋で、あたしは真っ先に暖房をつけた。

後から海と雨水が入ってきた。

暖房の前でじっとしてると、近くのソファーに座った良壱が

「猫みてー。」

と笑って、あたしの頭を撫でた。

蝶から猫に格下げ…。

少しショックを受けて、良壱の隣に座った。

「…“青い鳥”のことだが。」

良壱が言う。

あたしは平然を振る舞った。

焦らない、冷静に。

「近々、乱闘しに行く。」

その言葉に、この部屋にいる全員の視線が良壱に向けられた。



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