Darkness Butterfly

あたしに主導権を譲るって…。

ぽかん、と口を開けっ放しにしているあたしを見る良壱。

「俺らに拒否権はない。あるのは…決定権だけだ。」

相当間抜け顔をしていたあたしは、口を結んだ。

あるのは、決定権だけ。

「いい。」

やっぱり、羽瑠とはちゃんと向き合わないとならない。

そうしないと、あたし達は進めない。

二年前、血まみれになったあの日から。

あたし達は進歩しないといけない。




< 261 / 300 >

この作品をシェア

pagetop