Darkness Butterfly
あ、猫だー。
あたしは猫の鳴き声が聞こえる場所まで歩いた。
…ここは裏庭かな。
ブレザーのポケットに手を突っ込んで、あたしは首を傾げた。
柄の悪い男子がウロウロしている。
あ、いた。
茶トラの猫が塀の上にいる。
あたしは柄の悪い人達は無視して猫を捕まえた。
猫は暴れもせず、丸くなっていた。
不意にトントンと肩を叩かれた。
振り向くと。
…まぁ…。
「可愛いね、でも見たことないなぁ…。」
柄の悪い人は、あたしの肩を離そうとしない。
てか、君はこの学校の人全員覚えてんのか?
「授業受けるよりさ、俺らと遊ぼーよ。な?」
こいつの後ろには何人か同じようなのがいる。