Darkness Butterfly

かつて、“闇の蝶”の左腕だった。

「雅(ミヤビ)…。」

あたしは神様でも仏様でもないから、拝むポーズを止めてほしい。

「お久しぶりです。」

雅の後ろから、低い声が聞こえた。

“闇の蝶”の右腕だった皐月(サツキ)。

「あんたら来たの?」

あたしは顔がひきつった。

「当たり前じゃないですか、蝶々も虎も龍も和解したって聞いてみんな喜んでましたよ!」

皐月の代わりに雅が喋る。

「虎の20代目の夏弥。」

あたしは夏弥を紹介してみた。

いきなりの紹介に驚いた雅はあたしと皐月の後ろに隠れた。




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