Darkness Butterfly
「まず、上に立つのは誰にするか。」
良壱は煙草をテーブルから取って、隣のあたしを見る。
吸うか?と言われているみたいだ。
黙って横に首を振る。
「僕は下で良いよ。人数は一番多いし。」
右隣の夏弥は易々とそんな事を言った。
さすが、20代目…。
器と量が違う。
「じゃあ俺の所も夏弥さん横列に。」
海は手を上げる。
「トップに立つのは、お二人のどちらか、でしょう。」
年上なのに敬語で、あたしと良壱を見るアキヒトさん。
「アキヒトさんは?」
「夏弥さん達の上に立たせてもらいます。
縄張りなら、負けませんからね。」
柔らかい笑みでゾッとするような事を言う。