Darkness Butterfly
あたしが指したのは、自分のネックレス。
正確には、良壱から貰ったネックレス。
「R:Nって何。確か元カノがナナコとかじゃなかった?」
「は?」
「あたしが付けてても良いものなの?
てか、元カノの思い出の品なんて押し付けないでよ!」
少し声を荒げた。
良壱は髪の毛を梳く手を止める。
「確かに、お前の言うとおり、前の女は奈々子だけど。それに入ってるNは、夏弥のNだ。」
本日二度目。
あたしは口を開けた。
唖然と呆然と愕然と。
夏弥のNなんて!
君達は何かい、同性愛者か!!
「ネックレスに彫っちゃう程、夏弥が好きなの?」
思わず聞いていた。
その言葉に良壱はあたしを睨んだ。