ワタシ、コイシテル。
『私、奈々実っていいます』

コレがあの人と話したはじめての言葉。

『俺は真人ね、よろしく』

でも、彼にはすでに彼女がいた。

初めての恋が、こんな形になるとは誰も思わない。

『へぇ、映画好きなんだ』

『うん、ファンタジーなやつとか好きです・・・』

『俺も好き、んじゃ今度一緒に見に行かない?』

コレが、この人との付き合いのきっかけ。

彼女さんがそういうの嫌いらしく一緒に行ってくれない。

そんな理由で、この頃はソコまで興味なかった私は

どうせいつも一人で行ってた映画に彼を同行させた。

内心ちょっとはどきどきしてた。

でも、最初はホント、単純に映画にいくってだけだった。

その後の食事。

居酒屋さんで話をしながら食事した。

彼の彼女の事、仕事の事、家族の事、

いろいろ話し合った。

そして・・・次の約束。

『一緒に俺の行ってる美容院行ってみる?』

私はソレもOKを出した。

このときも、この人はどこまで本気で言ってるの?

とかいろいろ頭の中で考えてたけど、

一緒にいることがちょっと楽しく感じ始めていた。



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