17歳の妊娠-愛する家族に-
Ⅰ
「たっくぅん〜」
私はいつものように甘ったるい声で私の彼氏、斉藤拓哉の名前を呼ぶ。
「なんだよ!?」
私と正反対でいつも冷静で落ち着いているたっくん。
今日もクールだねぇー!!
ま、そういう所が好きなんだけど。
「私暇だよ〜せっかくのデートなのに〜」
そう私は高校生。
でも、たっくんは大学生。
「だから、言ったろ?俺はもうすぐ大事な考査があんの。だから今その勉強してんの!!」
たっくんは小さい子供に言いつけるように私に言った。
私は頬をムクっと膨らましてたっくんを睨んだ。
「なんだよ!?」
たっくんは動揺すらせず、再び机に戻った。