隣の北村さん。
大家さん!!

俺は一瞬天使を見たかのような気分だった。

いや、まぁ実際大家さんはすでに60過ぎたお婆ちゃんだけど・・・

それでも天使にみえたんだ。

『大家さん、コレ、この人だれですか!?
 帰ってきたらいきなりココに倒れてて・・・』

大家さんは俺とその倒れてる人を見比べた。

『お前が殺っちまったのかい・・・?』

大家さんサスペンスドラマみすぎだからぁぁぁぁぁぁ!!!

っと心の中で突っ込む俺。

『いやいや、殺すもなにも、この人生きてるから!』

『あら、なんだつまらない。』

つまらながってるばあいかぁぁぁぁぁ!!!

再び心の中で突っ込む俺。

『とにかくこの人誰ですか?』


『あぁ、この人ね・・・』

そういいながら大家のおばさんはヒョイッとつかんで

倒れていた女性を起き上がらせた。

どんだけげんきなお婆ちゃん!?

『あんたの隣に越してきた北村さん、よろしくね』

よろしくね・・・って、完全に幽霊みたいに顔青ざめてるよ、隣の人!!

そんな北村さんの口がかすかに動き、かすれた声が聞こえた。

『・・・お・・・なか・・・すい・・・・・た・・・』

俺と大家さんはその場で唖然とした。

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