いつまでも、ずっと
「でもさ、ある日、兄貴、
借金作ったんだよ。
生活が苦しかったみたいで、
俺に秘密でさ。
もちろん、借金取りに追われて
金を払うために、・・・。
―――自殺、したんだよ」
あたしは言葉を失った。
自殺なんてしたんだ。
「結局、借金は払えて、
俺はしばらく施設に行った後、
今の家に養子に行ったんだ。
必死に勉強だってしたし、
運動だって頑張ったんだ。
俺は、今の両親を本当の親、
そう思ってるよ」
奏君は、寂しそうに笑う。