向日葵になりたい。(修正済)
あたしが住んでいるアパートの周りにはポツポツとしか家がなかった。

そのため、唯一明るい場所は歩いて5分のコンビニのみだった。



「あの───送ってもらうのはありがたいんですけど──この手、離してもらっていいですか?」

「なら、その敬語やめて下の名前で呼んでくれる?」

「・・・・・・・・」

「じゃあ、ダメ」


陸はあたしの手をますます強く握った。




───ドキドキする。



この音が手から陸に伝わるんじゃないかと思うほどドキドキしてる。




きっと久々に男の人と手を繋いだからだ。



きっとそうだ。




あたしは自分へ言い聞かせた。






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