向日葵になりたい。(修正済)
チキンもケーキも美味しかった。
先生が隣にいてくれたからますます美味しく感じたのかもしれない。

お腹も落ち着き、2人で並んでソファに座ってテレビをみてると、先生は画面から目を離さず話しかけてきた。


「今日帰らなくて大丈夫?」

「えっ!?・・・う、うん・・・・昨日からみんな出掛けてるから大丈夫」

先生こそ大丈夫?って聞きたかったけど聞かなかった。
その一言を発することで今日のこの日が幻のように消えて現実に引き戻されるのがこわかったから。
もっとずっと先生とこうして一緒にいたかったから。

「そうか・・・じゃあ・・・風呂入ってきたら?気持ち良かったよ」

「う、うん!・・・・じゃあ入ってくるね!」

緊張のあまりとっさに立ち上がってお風呂場へ向かおうとすると、先生があたしの腕を掴んで座らせた。

「まだ話し終わってない」

「・・なに?」


先生は腕時計をチラリとみると「ギリギリセーフだな」と呟き、あたしの目をみて笑顔になった。
「誕生日おめでとう。ごめん・・・・まだ何も用意してないんだ・・・プレゼント」

「・・・・覚えててくれたの?・・・・プレゼントなんて・・・今、一緒にいることが最高のプレゼントだよ・・・・ありがとう」
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