向日葵になりたい。（修正済）

変化

「･･･さん････長谷川さんっ！」


ある日、仕事を終えて車で通勤してるあたしは駐車場まで歩いていると、後ろから自分の名前を呼んでいる声を聞いた。

振り返ると息を切らしながらつなぎ姿で走ってくる若いお兄ちゃんが近付いてきた。

たしかこの人は高原なんとかっていう名前だったな。会社の中での唯一の若者だな。
と、考えながらその彼が走ってる姿をみてた。



「やっと気付いてくれた。何度呼んでも振り返ってくれないからもしかしたら名前間違って覚えてたのかと思いましたよ。」


そう言って彼は子どものような屈託のない笑顔を向けた。


「ご、ごめんなさい。ちょっとボーっとして歩いてたから。それで私に何か？」

「今度、会社の飲み会があるんですけど長谷川さんも参加してください。というより参加決定ですから。長谷川さんは強制です。」

「えっ…強制？」



正直、迷惑だと思った。
今までの派遣先でも一度だって飲み会に参加したことはなかった。
誘われたことはあった。
でもあたしが参加することはなかった。
プライベートの時間を削ってまで気を使いながらその場所にいるのは苦痛なだけ。
煩わしさが嫌で派遣になったのに。
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