向日葵になりたい。(修正済)
先生は何の迷いもなく電車を乗り換える。


「ねぇ先生、もしかして・・・・目的地ってもう決まってる?」

「あぁ、うん。ごめん。勝手に決めて」

「ううん!・・・・先生がこんなに行動力あったなんてちょっとびっくりして。で・・・・どこへ向かってるの?」

「東北だよ。宮城県の仙台。牛タンが有名だけど知ってる?」

「うん。もちろん。でも何で仙台?」

「俺の高校ん時のツレが仙台でショットバーを経営してんだよ。ちょうどバイトが1人辞めて人を探してるって聞いたから。そのバイトが使ってたアパートもまだそのままらしいし、いいかなぁと思ったんだけど」

「それは全然かまわない。むしろ有り難いよ。でも・・・・あたしたちのこと話したの?」

「うん。ちゃんと話した。それでも真面目に働くなら問題ないって。・・・・海・・・・そんな顔するなよ勝手に話進めてごめんって」


あたしは泣きそうになるのを我慢した。
先生から見れば怒ってるようだったのだろう。

先生、違うよ。
あたし、嬉しかったんだよ。
こんな状況なのに友達にきちんと話してくれて。
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