向日葵になりたい。(修正済)
結局あたしは先生の顔どころか遺影を見ることも許されなかった。

お通夜の日もお葬式の日も家の中に閉じ込められたままだった。



それからのあたしは笑うことも泣くこともしなくなった。
感情の全てが先生と一緒に消えたように。


父がいない日に母が「外に出て何か美味しい物でも食べようか?」と誘ってくれることもあったけど、あたしは部屋から出ることはなかった。



時々、僚が様子を見に来てくれ、学校での話なんかをしていたが、あたしは相槌程度にしか会話をしなかった。



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